Q1:ゼミ活動の基本的な考え方について教えてください。

A1:ゼミ活動の基本は、「ゼミ生自身によるゼミ運営」です。もちろん、最初から「はい、自由にやってー」だと何したら良いの?ということになりますので、最初に担当教員からゼミを通じて考えて欲しいこと、活動としてありうること、過去の先輩が実施してきた活動を紹介します。その上で、各年度のゼミ生が議論しながら、何のために、何をするのかを決めています。なお、3回生、4回生に共通するゼミの最終目標は「論文(3回生論文、卒業論文)を執筆する」ということです。

Q2:ゼミの時間帯では何をしていますか?

A2:例年のゼミでは、という限定になりますが、ゼミの時間では「文献報告・研究報告、ゼミ諸活動に関する方針議論、話題提供(ゼミニュース、就活ニュースなど)」を行っています。文献報告・研究報告では対象文献の報告・議論、各研究班の報告・議論をしています。話題提供では、文献や研究内容に捉われない話題をゼミ生が提供するということをしています。これはプレゼンの練習、知見の拡張、相互理解の促進、という観点で実施してきました。ですので、基本的にはゼミで学習・研究活動をするというよりは、ゼミ外の時間で準備・活動し、ゼミの時間で進捗の相互確認、意見交換というイメージで考えてください。

Q3:ゼミでの役割などは何がありますか?

A3:こちらも例年のゼミでは、といいたいところですが、ゼミ長、副ゼミ長、会計は確定していますが、それ以外の役割は毎年議論しながら決めています。なおゼミ長、副ゼミ長、会計の決め方も例年で違います(希望、自薦・他薦、選挙など。ある年はゼミ長の確定まで、1日駅長ならぬ「今週ゼミ長」というやり方をしたこともあります)。その他の役割としては、たとえばアカデミア(話題提供担当。ゼミニュースをゼミ生全員でやるということになり7期生ゼミは廃止)、インゼミ担当(4期生〜)、合宿担当、FW担当、イベント担当(ある年とない年)、おすすめ担当(7期生で創設)。基本的にはゼミに所属している人は何かしらゼミ活動の責任的役割がある、と思っていただいた方が良いです。時に責任者、時にフォロワー、時にカウンターパート、そんな関係が大事かと思っています。

Q4:ゼミの活動は大変ですか?

A7:ゼミ生からの意見では、「しんどいけど慣れた」とか「まあ色々やるには必要なことはあるよね」という感じの感想を聞いています。事前・事後の準備もありますので、確かに大変だとは思いますが・・・それはゼミ生がゼミに対してどのような「価値」を置くかによるかと思います。単位取得効率性という観点だけで評価すれば、かなり効率の悪い授業であることだけは間違いありません。

Q5:FW、合宿など、学外での活動は多いですか?

A8:学外での活動については比較的多い気がしています。なお、各種活動をゼミ生として位置付けてとするか、有志とするかは毎回ゼミで議論して決めています。ただ、ゼミ生が取り上げるテーマ次第ではありますが、生産活動のあり方を基礎としていますので、どうしても実際の「ものの作り方」や「もの」に対する理解を深める関係上、見る、聞く、体験する、という機会は増やさざるを得ないと思っています。

Q6:ゼミ生になる要件などはあるのでしょうか?

A9:語学力(IELTS5.5以上、外国語2言語以上)、論文執筆経験、プレゼン大会発表経験、海外留学経験、GPA4.0以上・・・全部嘘です(というかそれだと私もゼミから排除されちゃいます)。ゼミ生に求めていることは、「知りたい」「考えたい」「深めたい」という意欲、意欲に基づいて行動するぞという意思、他者・著者など(の考え、行動)を大事にするというハートと姿勢。それさえあれば(続けば)、あとは行動するだけ。何をするか、どうするかはその後です。

Q7:ゼミの期間中に留学などはOKですか。

大いに実施してください。若い皆さんが色々な世界を経験することは良いことです。1期生の頃から中村ゼミでは留学は奨励とまではいきませんが、いきたい人は積極的に応援しています。これまでに大学のプログラムで行った人もいますし、休学して留学したゼミ生もいます(3回生ゼミのスタート段階で1年留学したゼミ生もいます、3回生終わる段階で休学留学したゼミ生もいます。こうしたケースではゼミの学年が変わります)。私も2024年度に半年ほどドイツに滞在しましたが、様々な発見と今までの自分の見つめ直しに大いに役立っています。

Q8:留学生でも参加できますか?

大歓迎です。日本人はどうしても日本人同士がいることが「当たり前化」しすぎていて、そのことが世界的にはレアケースであることを忘れがちです。ですのでその日本人のコミュニティの雰囲気というものが、留学生の皆さんがゼミに入る際の壁になっていることは理解しているつもりです。教員としては可能な限りのサポートはするつもりでいます。ただ残念ながら、日本人が多数派のため、皆さん自身がなんらかの形で努力する必要はあります。それが日本人のコミュニティに馴染む形なのか、そうしたコミュニティとは違う中村ゼミのコミュニティとなるかは参加するゼミ生次第です。いずれにせよ、やってみなければわからない、そうした新しい可能性を楽しみたい、ということであれば是非ゼミに応募してください。

Q9:就職に有利なゼミですか?

これについては正直お答えしようがありません。というのも、①卒業したゼミ生がどういった企業や進路を選択しているかということ、そのゼミ生が充実した社会人生活を送っていること、は企業ブランドとは全く関係がない、②就職に有利とはどういう状態か、またその状態とゼミ活動がどのように関係しているのか説明が困難、③先輩たちがそうだったことと、ゼミを志望する本人がどうなるかということも偶然にしかすぎない、などがあるからです。ただ「就職」(私は「進路」という表現の方が正しいと思っています)という目の前にある現実のプレッシャーもあり、少しでも将来との関係で価値ある選択をしたいという気持ちも十分に理解できます。ただあえて聞きますが、「あなたにとって価値ある選択って何?何を基準にしているの?」「あなたはどんな将来を過ごしたいの?」「そのために2年後にどういう自分になっていたいの?」ということ。加えて「それらが中村ゼミの選択とどう関係しているの?」ということ。これらは結構難しい論点ですので、すぐに明確な答えは出せなくても良いです。そうしたことを考えることに少しでも価値を感じる方、考え続けるのも悪くはないなー、と感じる方は中村ゼミとの相性は良いと思います。

Q10:ゼミに入ったらWebの課外活動にあるサークルの活動もしなければいけませんか?

それはないです。ゼミはゼミ、サークルはサークルと切り分けています。学生団体(Bottle to Bottle、Rits CLOなど)は当初こそ本ゼミの活動の延長で始まりましたが、現在はゼミ活動とは別に独自にサークルとして目標を設定し活動しています。実際、団体のメンバーは経営学部以外(総合心理、政策など)、1、2回生など、多様です。興味があれば、課外活動として参加されるのは良いとは思いますが、私の方からは特に勧誘はしておりません。

Q11:部活や資格勉強などがあってもゼミには参加できますか?

問題ありません。過去にはアメフト部、ラグビー部、バトンミントン部、ハンドボール部、ラクロス部のゼミ生がいましたし、公認会計士や国家公務員試験などの資格勉強をしているゼミ生もいました(その後、実業団に入った卒業生、公務員などで活躍している卒業もいます)。ゼミファーストで考える必要など全くありません。
ただし過去のゼミ生には部活、資格勉強がゼミのパフォーマンスを落として良い「免罪符」(別の言い方であれば他のゼミ生からみて明らかにサボっていると見られる状態を認めること)にはなりませんよ、とは言っています。ゼミ生自身が学生時代に重視していること、ゼミでの目的を持つこと、ゼミ生同士でそうした事情を理解し合える関係を構築することが大事になります。